オーストリア出張編その2:お取引中のPfafflさんを訪問しました
お礼を兼ねての訪問
12月の第1週にオーストリアに出張で行ってきました。
目的は二つあり、その一つは輸入通関に際し、日本の監督官庁からの数々の「とんでも質問」に根気よく対応して頂いたお礼を言うため。
(→その時の記事はこちら「ワイン輸入:ワインが日本に到着してから販売できるようになるまでの道のり(その2)」)
もう一つは2024ビンテージについてお話を伺い、次回輸入するワインの選定などの商談のために。
今年の初輸入はPfafflさんとPratschさんからだったのですが、Pratschさんは車がないと行けないところ。
レンタカーを借りようか迷ったのですが、この時期は路面凍結の恐れがあり、慣れない道だということもあって断念。
本当に申し訳ない気持ちですが仕方がありません。
Pratschさんは来年暖かい時期に訪問しようと思います。
昨年行った道のりを思い出しつつ
ということで、今回のお礼訪問はPfafflさんに行くことに。
実は、Pfafflさんには昨年9月に普通のお客さんとして行ってるんです。
その時はまだ法人設立前。
もちろん、酒類販売免許も取っていない頃。
でも、Pfafflさんのワインは私の人生を変えるきっかけとなったもので、「絶対輸入したい!」と考えていましたから、
そんな気持ちの匂わせと、アジアの顧客状況を探るために行ってきました。
だから、その時の道のりは何となく覚えていまして。
Wien Mitte(ウィーンミッテ)の駅から電車で30分。
Korneubrug(コルノイブルク)で下車して、そこからはバスでStetten Ortsmitte(シュテッテン・オルツミッテ)へ。
このバスは本数が少なく、特に帰路は狙った便に乗れないと4時間ほど現地で待つことになってしまいます。
現地到着は午前11時。
帰りのバスは午後1時。
オーストリアの方は12時からの1時間、しっかりお昼休みを取りますから、Pfafflさん訪問は実質50分弱の勝負となります。
初めての直接商談にドキドキ
Stettenは小さな教会と、そのへんの家の軒先にあるブドウが印象的な静かな村。
当日は冷たい雨が降っていましたが、私はこの雰囲気が大好きですね。
事前にこの日の11時頃にお伺いしますとメールしていたので、マーケティング&営業担当のハイデマリーさんが出迎えてくれました。
事務所は販売場も兼ねていますが、私が通されたのは商談用の開放的なガラス張りのスペース。
すでに試飲用のグラスとワインリストが準備されていました。
着席後、まずはお土産を渡しつつ、通関に際して協力頂いことに感謝の気持ちをお伝えしたところ、
「それぞれの国からいろいろな質問が来るから気にしないで」
と。
ちょっと安心しました。
「それよりも何か飲み物でもいかがですか? お水、コーヒーもありますけど、もちろんワイン、ですよね。」
と聞かれたので「もちろん」と答え、そこから2024ビンテージの試飲が始まりました。
ワイナリーでの直の商談は初めてだったのですが、こんな感じでスタートするんですねー。
正直、最初はどんなふうに切り出したらいいのかドキドキしていましたが、全然大丈夫でした(笑)
2024年は素晴らしい出来栄えながら収量減
ハイデマリーさんによると、2024年のブドウの出来栄えは素晴らしいとのこと。
例年以上に暑かった夏がブドウの成熟を促したようで。
一方で、春先に暖かくなるのが早かったため萌芽も早く、結実後の間もない時期に雨や雹が降ったため落果が多かったそうです。
全般的に早く成長したので、収穫は8月下旬からから開始。
でも、これが不幸中の幸いで、9月中旬の大洪水を引き起こした大雨を回避できたと仰っていました。
ただ、2024年の収量は昨年に比べて20%以上減少。
おそらく・・・ですが、初夏の時期の落果に加え、9月の大雨で晩熟タイプのブドウはそこそこ被害を受けたのではないでしょうか。
「収量が少なかったので、申し訳ないけど2024年ビンテージは値上がりしてしまうの」
とハイデマリーさん。
業者向けのリストにある価格を見ると、2024年ビンテージはざっくり10%ほどの値上げになっていました。
仕方ないですね。
ブドウは自然の影響を受けるので。
ちなみに、私は生産者さんとは決して価格交渉はしません。
生産者さんが付けた価格以上の価値を感じるからです。
これはワインの味わいだけではなく、その1本を造るために日夜奮闘した対価でもありますから。
ただ、弊社での販売価格をどうするか・・・
まだオープンから1年も経たないうちに値上げするか否か。
ここは要検討です。
ラインナップの追加を検討中
今回はたくさん試飲しましたが・・・
痛恨のミス!!!
写真を撮り忘れました!!!
ハイデマリーさんの解説を聞きながらメモするの夢中になりまして😅
と言うより、ドイツ語なので、聞くことと話すことに意識を使いすぎました。
なので、収穫の終わったブドウ畑と街並みの写真で勘弁してください笑
ちなみに試飲は赤ワインを主体にやってみました。
弊社のラインナップに赤がまだ1種類しかないので。
PfafflさんのあるWeinviertel(ヴァインフィアテル)という産地は、グリューナーヴェルトリーナーが有名。
白ワインがほとんどです。
でも、ツヴァイゲルトやSt.Laurent(ザンクト・ラウレント)も素晴らしい香りと味わい。
意外に印象に残ったのはツヴァイゲルトとピノ・ノワールのブレンド。
「サンプルの希望があれば」とのことだったので、これを1本いただきました。
赤ワインの銘醸地はブルゲンラント州というのが私のイメージ。
しかしながら、Pfafflさんの赤もなかなか。
う〜ん、悩ましいですねー
いずれにせよ、「オーストリアのベストプロデューサー」と呼ばれるPfafflさんのワインは、
次回の輸入時にはいくつか追加しますのでお楽しみに!
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