オーストリア出張編その3:赤ワインの銘醸地、Golsのワイナリーで絶品ワインを見つけました!

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VieVinum2024で見つけたワイナリー

弊社のラインナップは白ワインがほとんど。
赤ワインはPratschさんのSt.Laurent(ザンクト・ラウレント)のみ。
だからと言って、オーストリアの赤ワインがイマイチという意味ではありません。
しっかり美味しい赤も造っていますよ。
たまたま、初回の輸入が白ワインの名産地だったと言うだけのこと。
なので、赤ワインのラインナップを増やすべく、赤の銘醸地と呼ばれるブルゲンラント州に行って来ました。

実は、今年の6月にウィーンで開催されたVieVinumという、オーストリアワインの造り手さんが一堂に集うイベントで、
「ん!これは!」
というワイナリーを一つ見つけていまして。
その時にちょっとだけ会話し、その後もメールのやり取りはあったので、全くの初対面というわけではありませんが・・・
緊張しますね。

ちなみに、そのワイナリーはNeusiedlersee(ノイジードラーぜー)という大きな湖の東に位置するGols(ゴルス)という街にあります。
Golsはオーストリアの中でも、ワンランク上の価格帯のワインを造る銘醸地ですが、オーストリア在住時にも行ったことがない場所。
知らない土地に行くのって、ちょっとワクワクしますね。

いざGolsへ!が、電車乗り間違え無人駅で1時間(泣)

事前にオーストリア鉄道のアプリ(これ、本当に便利!)で行き方を調べていました。
ウィーン中央駅から乗り換えなしで約1時間。
いや〜楽ちん。
アプリには出発時間とホーム番号も表示されているので安心。
チケットを買ってホームで待っていると、ほぼ時間通りに電車が到着。
車内は空いていて、大きなスーツケースを持っていても気にならなくらいでした。
そして時間通りに出発。
車内には液晶モニターがあり、便名と行き先、途中の停車駅が表示されています。
そこにはしっかり「Gols」という文字も。

そう思っていたのです・・・

私はあまり目が良くないので普段はメガネをかけますが、
その時は、「Gols」という文字を認識できたと思ったので、メガネをかけて確認することはしませんでした。

車内のアナウンスを聞いていると、乗っている電車の行き先はEisenstadt(アイゼンシュタット)。
「え!それって湖の西側なんだけど・・・」
不安になり、同じ車両にいたお婆さんに聞いてみました。

私:この電車はGolsに行きますか?
お婆さん:次の駅はJois(ヨイス)よ。Golsに行くのなら、さっきの駅で降りて後ろの車両に乗り換えないと。
私:・・・!

そうなんです。
JoisがGolsに見えていたんですね〜
ちなみに、オーストリアあるあるなんですが、同じ電車でも前方と後方の車両で行き先が違うことがあるのです。
私が乗るべきだったのはREX63。
その時乗っていた車両はREX64。
これが連結されて途中まで一緒に走っているのですが、分岐となる駅で切り離され別々の方向に行くのです。
いや〜、やってしまいました!
仕方なく次の停車駅であるJoisで下車。
来た方向に戻る電車を待ちますが、なんと1時間に1本の超田舎の無人駅。

周りにはなーんにもありません。
でも、じっとしていると寒いの、でっかいスーツケースをガラガラと引きずりながら、集落の中を歩き回って時間を潰しました。

「ここはワイン農家と湖、数軒のホテルだけしかないよ」

そんな珍道中を経てGolsに到着。
ホテルに荷物を預けてワイナリーへ。
幸い、遅めの時間でアポを入れていたのでちゃんと間に合いました。

ワイナリーに到着すると、当主のGernot Leitner(ゲルノット・ライトナー)さんが出迎えてくれました。
挨拶の後、ライトナーさんから、
「ここはワイン農家と湖、数軒のホテルだけしかないよ」
と言われました。
うん、確かに。
ホテルから歩いてきましたが、ワイン農家らしきお宅がたくさん。
そばにはノイジードラー湖。
そして、Google Mapには数軒の宿泊施設の表示。
おっしゃる通りです。
その日の夜と翌朝、早起きして街の中を1時間以上歩き回ってみましたが、本当にそうでした。

個人的には好みの雰囲気。


この場所が好きになりました。

全て手摘み、スーパーでの販売を許さないワイン

到着後、まずはピノ・ノワール100%、ドサージュ・ゼロのミレジメのゼクト(スパークリングワイン)からテイスティングを始めました。
ここに来るまで色々あったので、なんだか一気に飲み干したくなる気分でしたが、「今日はビジネス」と自分に言い聞かせしっかりテイスティング。
ピノらしい酸味とややベリーの香り、果実味のある素晴らしいゼクト。
「素晴らしいですね」
と第一印象を伝えると、
「うちのブドウは全て手摘みです。一つ一つブドウの状態を確認しながら収穫しています。」
とのこと。
今日は赤メインでお願いしていましたので、続いて出てきたのはZweigelt。
この地域で最も栽培されており、また大事にされている品種です。
2021年のもので、どっしりた重厚感に心地よいタンニン。
さらに同じ2021年のBlaufränkisch(ブラウフレンキッシュ)。
品種の個性がしっかり出ていて、スパイシーかつ果実味も感じます。

どれも素晴らしいワインなのですが、オーストリアで普通に売っているのを見たことがありません。
その理由を聞いたところ、
「私たちのワインはレストランやホテルにしか卸していません。スーパーの特売セールで安売りされるのは好きではないから。」
とのこと。
自分たちのワインが本当に好きなんですね。
気持ちが伝わってきます。

St.Laurent、ピノ・ノワールなどもテイスティングをしましたが、本当に他にはないような美味しさ。
中でも、ノンフィルター(無濾過)のシラーには驚きました。
これは6℃〜8℃と白ワインの温度帯で楽しむものなのですが、こんなに果実味があり、ドライでしっかりシラーなテイストのものは初めてです。
また、貴腐ワインの名産地ということもあり、リースリングで造られたTBA(Trockenbeerenauslese:トロッケンベーレンアウスレーゼ)は、
すーっとしたような、今ままで味わったことのない独特の甘さと爽やかな香りのある超絶に美味しいワインでした。


ちなみに、ワイナリーでの私のテイスティングは、必ず飲み込んで戻り香も確かめるスタイル。
吐器は使いません。
なので、2口くらいであらゆる情報を感知できるよう、しっかり集中してやっています。
まぁ、余談ですが(笑)


来年の輸入に向け交渉開始!

最終的に8種類ほどテイスティングしましたが、もう、ここのワインにすっかり惚れ込んでしまいました。
なので、輸入に向けて話を進めたい意向を伝えつつ、日本に輸入するために必要な書類のサンプルを見せつつ、1枚1枚、注意点などを説明しました。
ライトナーさんは、アジア圏ではシンガポールと香港に輸出しているとのこと。
ある程度輸出に関して経験値はあるのですが日本は全く初めて。

「日本に輸出する場合は色々注意しなければならいことが多いと、日本に輸出している友人から聞いている。」

とライトナーさん。
そうです。
それは正しい。
でも、
「気に入ってくれたのなら、その友人に聞きながら必要な書類は準備するよ。」
と、ありがたいお言葉。
嬉しいですね〜
ここのワインは、オーストリアの赤ワインの素晴らしさを伝えるのに最適なものばかり。
来年前半の販売開始を目標に準備をしますので、ぜひ楽しみにしてください!

あと、JoisとGolsにはご注意を!

合同会社ヴァインシュトックインポートのワインはこちらから

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