日本ではマイナーな国のワインを扱う小規模インポーターこそイベントに出店しよう!
2回のイベント出店を通じて
2月に町田のイベントに出店し、4月に藤沢駅前のイベントに出店しました。
この出店に向けて期限付酒類小売業免許を取得した件については以前の記事でお伝えしました。
その時の記事はこちら↓
通販免許でも展示販売できます!期限付酒類小売業免許届出をやってみた
イベント出店に向けて〜今回は期限付酒類小売業免許「申請」をやってみた
これらのイベントを通じて感じたのは、
「お客さんと直接会話して、そしてダイレクトに反応が見れられるのは最高!」
ということです。
イベント中は椅子に座ることもできず、体力的にはまあまあキツいのですが、
それ以上の充実感が得られます。
小規模インポーターのモチベーションアップにはもってこいです。
イベント出店のポイントは、現地でどれだけ集客できるか、なのですが、
そのためには事前にしっかり準備しておくことがキモ。
でも、これからイベントに出店しようとする場合に何を準備すれば良いか?
ちょっと分からないこともありますよね。
なので僕の経験を教えますね。
準備その1 イベント運営者に使えるものなどを確認
意外と盲点になりやすいのが、現地で使えるものの確認。
「テーブルは当然あるよね」とか思うかもしれませんが、テーブルの借用は申込制だったり、
椅子は別料金での貸し出しだったりします。
これはイベントによって異なりますので、運営者に無料で使えるもの、
有料で貸し出してもらえるものを事前に確認しておきましょう。
この時にテーブルのサイズを確認することを忘れずに。
どの程度陳列できるか、事前にシミュレーションする上で重要な情報です。
準備その2 規則で決められた掲示物
期限付酒類販売業免許を取得する際に、現地での掲示が義務付けられている掲示物があります。
20歳未満の飲酒禁止と酒類販売管理者標識、お酒の販売コーナーであることを明示するもの。
これらはしっかりラミネートして掲示するようにしましょう。
特に、酒類販売管理者標識は、イベント毎に販売場の名称と所在地が異なりますので、
くれぐれもうっかり使い回すことがないように注意しましょう。
準備その3 ポップなどのデコレーション系
ここが一番力が入るところですね。
ワインの魅力を伝えるためには最も重要なものです。
ただ、思い入れが強すぎてポップの字数が多くなると、情報量が多くなりすぎて何を伝えたいのかが分からなくなります。
10秒程度で重要な情報がインプットできるように、文字の大きさ、ワインの説明文の内容を工夫してみましょう。
また、色使いも大事。
しっかりワインが目立つように何パターンか作ることをオススメします。
あと、運営側が用意してくれるテーブルは味気ないなものが多いので、テーブルクロスもあった方がベター。
弊社の場合はワインを目立たせるよう紺色のクロスを使っています。
ネットで買えるのですが、180cm×120cmくらいの大きさのものであれば、
だいたいのテーブルサイズをカバーできると思いますよ。
実際のディスプレイをどうするかは、ほかのインポーターさんを参考にするのも一案。
ネットで「イベント、ワイン、出店」とかで画像検索すると、全国様々なインポーターさんの出店ブースが出てきます。
これを見て「これは!」と思ったところはどんどん取り入れれば良いと思います。
ちなみに藤沢駅前のイベントでの弊社のブースは写真のような感じ。
向かって右側にある木箱は、運営サイドが準備したもので無料で借りられました。

準備その4 そのほか忘れやすいけど大事なもの
①ワインと会社を説明する資料
オーストリアでワインが造られていることを知らない方もいます。
そんな方のために、オーストリアワインの歴史、産地や気候、品種、
取り扱っているワイナリーさんのプロフィールなどを簡潔にまとめた配布用の資料を準備しましょう。
そして、会社紹介欄を設けて「なぜオーストリアワインを輸入するようになったのか」といったエピソードを添えるといいと思います。
このストーリーが伝わると、お客さんも興味を持ってくれます。
あと、この資料は自宅のプリンターで印刷するよりも、ラクスルなどの印刷会社に発注するようにしましょう。
本格度がグッとあがりますよ。
ちなみに100枚で2,000円弱くらいだったと思います。
②ショップカードと名刺
お客さんの中には、飲食店関係者もいます。
そんな方にお渡しできるショップカード(お店の名刺)を準備しておきましょう。
弊社のカードには、連絡先とサイトのURLのほか、販売サイトとインスタのQRコードも載せてあります。
一般のお客さんの中にも販売サイトを聞いてくる方がいますので、マストアイテムだと思います。
実際、インスタをフォローしてくれた方も何名かいます。
すぐに売り上げにつながらなくても、この手の地道な活動は大事ですね。
あと、自身の名刺も忘れずに!
どんな人がインポートしているのか、名前も覚えてもらいましょう。
③暑さ対策
これは人、ではなくワイン様のための暑さ対策。
販売するワインや試飲して頂くワインが熱で変質しないように気を付ける必要があります。
なので、弊社は容量56リットルの大きいクーラーボックスにワインを保管しています。
クーラーボックスに入りきらない分は木陰に置くこともありますが、地面がコンクリートなどの場合は、
ちょっとした台を置いて、地面の熱が直接伝わらないようにすればOK。
また、陳列するワインも空き瓶に水を入れたものを使ったりしています。
もちろん、ロゼや泡系、コルクキャップのものは実物を並べるしかないのですが、それ以外は全てダミーです。
これは暑い季節のみならず、冬でも直射日光が当たる場所に陳列する場合は有効。
あとはワインクーラー。
見た目の涼やかさを演出する効果もあり、集客にももってこいです!
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④風対策
そしてそして、これ、すっごく重要!
野外のイベントは風との戦い。
大袈裟ではなく。
風でポップが剥がれて飛んでいったり、プライスカードがパタパタ倒れると、
もうお客さんよりもそっちが気になります。
なので、ポップなどは養生テープなどでしっかり固定。
裏面は両面テープでテーブルクロスと密着。
ちなみに、先ほどの写真にあるプライスカードとオーストリア国旗は、両面テープでしっかりテーブルクロスに固定しています。
また、テーブルクロス自体もパタパタならないよう、100円ショップで買ったクロスとテーブルを挟むグッズで対策しています。
④文房具など細々したもの
現地で何かあった時にすぐに対応できるよう、ハサミ、カッター、油性ペン、穴あけパンチは必需品。
そのほか、ソムリエナイフ、領収書、電卓、ミニ金庫(お釣りの準備も)、売上記録表(様式はなんでもOK)。
試飲用カップは持てるだけ大量に。
上品に注ぐためのポアラーもワインの数は最低限準備。
カップを捨てられるようゴミ袋も。
これらを準備しておけば大丈夫だと思います。
「ワインが目的ではない人が多い」からこそ
この手のイベントの来場者で、最初からワインを目的に来る人はほとんどいません。
「そんなところに出店するのってどうなの?」
と思うかもしれませんが、僕は「だからこそ」と思っています。
まず、比較するワインが少ないので、オーストリアワインの印象が残りやすいと考えています。
ワイン系のイベントであれば、ほとんどの来場者にはお目当てのワインがあり、仮に試飲してもらったとしても、
”One of them”になって埋没してしまうパターンが多いのではないでしょうか。
でも、たまたま訪れたイベントで、たまたま目に入ったオーストリアワイン。
おそらく珍しいと思いつつ試飲しますよね。
そこが絶好のチャンス。
ストーリーを伝えながら味わって頂くことで強く印象づけられます。
これは「ワインはそれほど飲みません」という方にも有効で、オーストリアワインの香りや味のポイントを丁寧に伝えることができます。
実際、あまりワインを飲まないという方に試飲していただいたところ、目をまんまるにしながら
美味しい!!!
ワインってこんなに美味しいですね!!!
と言ってくれました。
その時の嬉しそうな表情が忘れらないです。
ほかにも、「ワインを買う予定ではなかったけど、あまりの美味しさに感激しました」と数本買って頂けました。
オーストリアという国にワインのイメージがないだけに、いい意味でサプライズを体験してもらえるのも、この手のイベントならではと思います。
僕にとっても、お客さんの反応が変化していくのをダイレクトに感じられるのが最高の喜び。
つまり、
オーストリアワインって珍しい!
から
オーストリアワインって美味しい!!
になり、最後に
オーストリアワインが欲しい!!!
になっていく過程。
本当にモチベーションが上がります!
だから、日本にとってマイナーなワイン生産国から輸入している小規模インポーターこそ、この手のイベントに出店するべきだと思うのです。
ぜひチャレンジしてみましょう!
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