2024年ワインエキスパート2次試験を総括〜最近の出題傾向と合格を勝ち取るための対策

２０２４年ワインエキスパート２次試験終了

2024年のワインエキスパート試験が１０月７日に行われました。
受験生のみなさん、お疲れ様でした。
例年よりもちょっと早く、しかも東京はいつもの雅叙園ではなくグランドプリンスホテル新高輪に変わりました。
とはいえ、初めて受験する方が大多数なので、それほど影響はなかったと思います。
私は昨年受験してなんとか合格できましたので、今回の記事では、SNSの投稿や受験した知り合いの感想をまとめ、
来年の受験を検討している人向けのアドバイスを書いていきたいと思います。

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受験者による評価と実際の結果

２次試験終了直後から、さまざまな方が出題されたワインの評価をSNSに投稿していました。
その結果とまとめてみると、なかなか面白い傾向があるのが分かります。
実際の解答と試験直後の受験生の評価は以下の通りです。

実際の解答と、SNS上で確認できた評価を見る限り、みなさん、当たらずも遠からず。
でも、ブラインドだとサンジョベーゼとピノノワールが似ているように感じるんですね。
適正なコメントを選択できたのではないでしょうか。

白は難解だった？

今回受験した私の知人の感想と、SNSへの投稿を見る限り、白が難解だったと思います。
ミュスカデもシャルドネも淡い系の色調、ニュートラル系の香りと味わいだったようで。
でも、「どっちもニュートラルなんてあり得るの？？」
と思って、あえてどちらかをアロマティック系に振ったコメントをした人もいます。
確かに、日本のシャルドネはチリやオーストラリアのものに比べると全般的に穏やか。
ミュスカデも特徴を捉えるのが難しい、典型的なニュートラル系。
しかしながら、受験生の心理的には、
「同じ系統のものではないはず」
と思ってしまうのです。
私の知人は、最初はミュスカデ、シャルドネと正しく評価したにもかかわらず、
最後の最後に邪推が入ってしまい、「シャルドネ（仏）、ミュスカデ」と逆に解答してしまったそうです。
これが本番に起こり得ることで、なぜか素直に評価できなくなってしまうのです。
私自身もその経験者😅

ここ最近の傾向

以前は、「２年連続で同じ品種は出ない」とか、「同じ特徴のものは出ない」とか言われたいました。
でも、ここ最近はそんな法則が当てはまらないようになっていると感じます。
ソムリエ協会としては、巷に溢れる噂を敢えて外そうとしているのかも知れません。
これは全くもって私の個人的な感想ですが。
例えば、２０２２年のヴィオニエ。
２０２３年に２年連続で出題されたソーヴィニヨンブラン。
同じく、２０２３年に出題されたグルナッシュ。
そして、今回出題されたサンジョベーゼは、昨年出題されたテンプラニーリョ系。
これを見ると、「〇〇なはず」とか「△△ではないはず」
といった、根拠のない予測を外そうとしているような傾向があると思います。

今後の対策も基本に忠実に

だからと言って、ソムリエ協会が２次試験が「落とす試験になった」とは思いません。
受験生の裏をかくことを狙っている訳でもないと思うのです。
何を評価したいのか？
それは、ソムリエ協会の教本にもあるように、「先入観や固定観念を持たず、主観で行い、グラスの中のワインと率直に対する」ことを一番に評価しているのだと思います。
また、ワインの個性や特性を捉えることも重要な評価ポイントにしているのではないかと考えます。
つまり、過去の出題履歴から予測を立てて解答したり、「〇〇はあり得ない」のような思い込みはしないで、基本に忠実に、目の前のワインを評価して下さいね、ってことだと思うのです。
２０２５年に受験される方は、そのあたりに注意しながら練習してみて下さい。
例えば、ブラインドテイスティングで２つのグラスに同じ品種を入れてもらうとか。
これはなかなかいい練習になりますよ。
私の知人にやってみたのですが、同じリースリングを、一つはリースリング、もう一つはヴィオニエと評価していました。
ネタバラシをすると、「最初は同じと思ったけど、そんなはずはないと思うようになり・・・。そうすると違う香りと味わいを無理に嗅ぎ取ろうとした。」と言っていました。
これぞ受験生心理。
邪念、邪推を排除して基本に忠実に。
検討をお祈りします！

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