2次試験本番直前に大混乱!原因はアカデミー・デュ・ヴァンの試験対策18本セット〜模範解答と違いすぎるので要注意!

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「これがこのコメント!?」が多い18本セット

試験まで1週間を切ってしまいました。
もう今更あれこれ悩んでも仕方がないので、今できることは、典型的な品種特徴を持つワインを繰り返し練習し、その特徴をしっかり鼻と舌に覚えさせることだと思います。

「試験直前はそんな感じになるだろうな〜」と予想していたので、幅広い品種を練習できる教材を探していたところ、アカデミー・デュ・ヴァンのハーフボトル18本セットが目にとまりました。
ラインアップは基本的な品種から、カベルネフランやシュナンブランといった、これまで練習していなかったようなものも含まれていたので、「これは直前対策に最適!」と購入しました。

このセットは、模範解答のほか、ワインの解説はもちろん、テイスティング虎の巻、品種判別資料、動画(オンライン視聴)などが付属しており、大変充実した内容。
テイスティングしながら幅広く勉強できるので、最後の仕上げにもってこいです。

・・・と思ったのですが、模範解答のコメントと実際のワインがかけ離れているものがいくつかあり、「これを基準としても良いものだろうか?」と悩んでしまっています。

もしこのセットを購入し、最後の仕上げに使おうと思っている方がいましたら、いくつか注意点がありますので、以下の私の感想を一読することをオススメします。

特に注意その1:ガメイ

このセットに含まれているのは、ジュリエナというボージョレのガメイ。
生産者はTradition du Bois la Salleでビンテージは2021年と新しめ。

このガメイ、香りにイチゴ、ラズベリー感はあるのですが、とにかく渋い!
本当に舌と歯茎をティッシュで拭き取ったかのような感触が残るほどタンニンが強いです。
コメントを選ぶとしたしたら、ネッビオーロと同じくらい「収斂性がある」にチェックしたくなるくらい。

でも、品種別資料には「渋みはまさにサラサラとした弱い渋みです。」と書かれています。

ちなみに、これを知人にもテイスティングしてもらいましたが、色調がルビーよりもダークチェリー系と濃く、タンニンが大変強いので、「サンジョベーゼ」と結論付けていました。
本当にそれくらい渋い!

色調はダークチェリーに近いガメイもあるので、そこは仕方がないとしても、こんなにタンニンが強いのが標準的ではないと思います。
今までのブラインドテイスティングで出てきたものは、全てサラサラとした感じだったので。

このセットに入っているガメイ、本当にガメイでしょうか?

特に注意その2:白品種の色調

白は全般的に色調に注意が必要です。
全部で7本ありますが、その全てで色調は「レモンイエロー」にチェックがついています。
濃淡は「淡い」と「やや濃い」に別れていますが。

でも、コメントで「レモンイエロー、淡い」にチェックが付いていても、「もっと黄色くない??」と思うものが多数あります。
中でもシュナンブラン。
セットに含まれるシュナンブランは、ヴーヴレークラシックというロワール産のもので、ビンテージは2021年。
外観は「グリーンがかったレモンイエロー、淡い」が模範解答ですが、どう見ても濃いイエロー。
試しに、セットにはないリッチ系のカルフォルニアの樽シャルドネを買ってきて比べて見ました。
下がその写真。

写真なので実物を正確に表現しているわけではありませんが、どっちがイエローでどっちがレモンイエローか分かりますか?
若しくは、どっちが淡くてどっちが濃いか。
実は左がシュナンブラン、右が樽シャルドネなんです。
光の加減で本物よりも薄く見えますが、実際はどちらもイエローっぽい色調。
ちなみにこのシャルドネはケンダルジャクソン。
ビンテージは2021年で、樽感がしっかり出ている典型的な樽シャルドネ。

セットに含まれているほかの白も大体同じで、7種類を全てグラスに入れて並べても、色の違いはほとんどわかりません。
知人に何も情報提供せずに見てもらったところ、「色調が全部同じだけど練習になるの?」と言われてしまいました(^^;;

ただ、それぞれの味わいや香りには特徴が出ているので、「色に騙されるな!」とう警告が含まれているのかも知れません。

典型的と言われる銘柄を買い直す

とはいえ、初受験者の私にとっては、オーソドックスな銘柄で練習したいところ。
なので、ガメイは買い直しました。
改めて買ったのは「ルイジャド ブルゴーニュガメイ 2021」のハーフボトル。
これは香りもガメイらしく、タンニンもサラサラという表現がピッタリ。
ブラインドだったら、ピノノワールと間違いそうなところが練習に向いていると思います。 

ちなみにピノノワールも買い直しました。
セットに入っていたのはジェセフ・ドルーアンという生産者さんのブルゴーニュ・ピノノワール。
ビンテージは2020年でアルコールが14%とちょっと高め。
でもこれ、香りが超控えめで、味わいはガメイと同じくタンニンが強烈。
色調もダークチェリーで、あまり典型的とは言えないタイプでした。
買い直したのは、ブルゴーニュ・ピノノワール・ラ・ヴィニエ。
ブシャール ペール エ フィスという生産者さんのもの。
色調はやや濃いルビーで、ピノノワールらしい香りがしっかり取れます。

アカデミー・デュ・ヴァンのセットは玄人向け?

私の知り合いでアカデミー・デュ・ヴァンで通って2次試験対策をしている人がいますが、その方のテイスティング能力は本当に素晴らしいです。
コメントの方向性、結論もバッチリ。
なので、スクールとしては素晴らしいのだろうと思います。
ではなぜ、今回購入したセットはイマイチだったのか?

推測ですが、テイスティングの練習をさんざんやってきて、「もうこれ以上オーソドックスなやつは必要ない」という玄人を対象に、その品種のイメージとは違ったものをセレクトしたのかも知れません。
あえて変化球というか、魔球を盛り込んだ可能性があるということです。

若しくは、軽度のブショネで品質が劣化し、ワインそのものの特性が変化してしまったか。
後者であれば仕方ありませんね。

いずれにせよ、試験本番まで1週間を切ってしまったので、今ある材料をベースに練習を続けます!
あきらめんぞ!

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